「教派神道」研究会(仮)

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『平田篤胤 狂信から共振へ』公開書評会(第一回)に参加

日曜は14:00からzoomで開催された『平田篤胤 狂信から共振へ』 公開書評会(第一回)に参加しました。
これは、山下久夫・斎藤英喜編『平田篤胤 狂信から共振へ』(法藏館、2023)の書評会です。
序章と12の論文、3本のコラム、あとがきからなる分厚い本書は、読みどころも論点もたくさんあって非常に面白く勉強になります。
書評会のプログラムは、松本久史先生による山下、中川、今井各氏の論文と相澤コラムへの書評、伊藤聡先生による森和也、森瑞枝、鈴木、小川各氏の論文と彌永コラムへの書評の二本立てで、それぞれ出席された執筆者のコメントと評者の再コメント、フロアの質疑応答。都合で松本先生のパートしか拝見出来なかったのですが、個人的にはコラムながら相澤先生のご論考「明治の平田家、平田胤雄と印行社」のあたりに興味があるので、松本先生とのやりとりも大変興味深く拝見しておりました。

みていた限りで重要な論点になっていたのは「近世神話」の存立如何について、ではなかったでしょうか。執筆者をふくむ参加者からさまざまな意見が飛び交っていて刺激的でした。

あとこれはこれからが気になるというのがタイトルにもある「狂信」「共振」という言葉ですね。開会の辞で編者の山下先生が、これは最初からこういう意味だと定義しているわけではない、とおっしゃっていたとおり、執筆者によって捉え方がまちまちだと感じられるところもあると思いますが、むしろ読み手側がまたどう捉えていくか、さらに発展させていけるんじゃないかと読み聴きしながら考えました。

そのうち第二回もあると思いますので、皆さま是非。